奇才二宮大輔監督 浜崎あゆみMV撮影の秘話語る
浜崎あゆみ、SMAP、安室奈美恵、三代目 J Soul Brothers from EXILE、Kis-My-Ft2、SKE48など、日本の音楽シーンを代表する様々なアーティストのMVを手がけ活躍する、映像ディレクターの二宮”NINO”大輔。 浜崎あゆみの最新アルバム『sixxxxxx』に収録され、人気ナンバーとなった『Sayonara feat. SpeXial』のMVも手がけた。今回のMVで浜崎あゆみとの初仕事が実現し、二宮が得意とするファッショナブルな世界観を全面に披露!二宮監督とayuによるコラボとなった本作の裏舞台に迫った。 ー二宮監督が手がけたMV「Sayonara feat. SpeXial」で、浜崎あゆみとの初仕事になったわけですよね。 二宮”NINO”大輔 そうですね。ただ、僕の師匠が浜崎さんのMVを多数手掛けてきたので、これも何かのご縁かなと思いました。 ーそれは感慨深いものがありますね。 二宮”NINO”大輔 普段はほとんど緊張しないのですが、今回の現場だけはさすがに緊張しました(笑)。とはいえ、絶対に萎縮した企画だけは出さないようにしたいと思っていたんです。自分のやりたいことだけを提案しようという気持ちで臨みました。 ー実際、浜崎あゆみのMVを手がけることになって、どんなプランを考えたのでしょうか? 二宮”NINO”大輔 僕自身が得意とするテイストは、ファッションやビューティなど。そういう部分を活かすためにも、余計な要素を削ろうと思いました。しかも、浜崎さんが今まで築いてきたキャリアを考えると、ご本人の世界観は完成されている。その中で逆にどんどん引き算することにより、本質的な格好良さが描写できるんじゃないかと思ったんです。歌声も含めて、引けば引くほど本物であることが浮き彫りになるんじゃないかと。 ー「Sayonara feat. SpeXial」を映像化するにあたって、どんなコンセプトを設けたのでしょうか? 二宮”NINO”大輔 この楽曲にはEDMサウンドが用いられていますが、一般的なEDMはダンスのイメージが強いと思います。でも、今回の楽曲のMVに関しては、浜崎さん自身やダンサーが踊っているようなシーンをイメージできなかった。EDMサウンドではあるものの、単純に踊って盛り上がるのではなく、曲自体に本質的なストーリーがあるんじゃないかと。 ー具体的にはどんなイメージを持たれていたのですか? 二宮”NINO”大輔 1枚の画を見ただけでもストーリーを感じ取ることができるような、ポートレイト的な映像にしたいなと思いました。その意向をスタッフの方に伝えたら、サビだけでもダンスしたほうがいいんじゃないかという意見も出ていましたが、やはり僕としてはダンスのイメージがどうしても湧かなかったので、ファッション・シューティングのようなポージングで表現したいと考えていました。 ー浜崎あゆみ本人へのプレゼンはどうでしたか? 二宮”NINO”大輔 その昔、師匠のお手伝いで現場に行ったことはあったものの、当然、ご本人は僕のことなんて憶えていないと思っていました。でも、数年ぶりにお会いしたにもかかわらず「お久しぶりです!」と言っていただいて、本当に嬉しかったですね。そこで、今回のMVのコンセプトを説明させてもらったんですが、ご本人から「すごく格好いいと思います!」と言っていただけて、企画を変更することなく撮影当日を迎えました。 ー撮影現場において、心に残っているエピソードを教えてください。 二宮”NINO”大輔 MVの冒頭で浜崎さんがマスクを外すシーンがありますよね。当初は手に持つのではく、実際に被って登場したいというリクエストがご本人からありました。でも、僕の考えとしては被っている状態よりも、手に持って外したほうが女王的な登場感を演出できると思っていたんです。意見が分かれたので、被っているパターンと手に持っているパターンの両方を撮影しました。最終的には、浜崎さんから「監督がおっしゃるように、手に持っていたほうがいいですね」と言っていただけました。そういったアーティストとしての柔軟性や感覚の鋭さは、やはり凄いなと感じました。 ー今回、監督として初めて浜崎あゆみと作品を創ったわけですが、あらためて感想をお聞かせください。 二宮”NINO”大輔 今回のMVは、浜崎あゆみの格好良さをストレートに伝えたいという想いで臨みました。それに賛同してくれたご本人の理解力と、実際に映像として形にした表現力は素晴らしいなと思いました。さらに、アシスタント時代から感じていたのですが、ご本人に関わる周りのスタッフの素晴らしさをあらためて確認しました。作品のクオリティに対してスタッフの皆さんも一丸となって真剣に向き合ってくれる。浜崎あゆみのファンであり理解者が集まっているからこそ、素晴らしい作品が残せるのだなと思いました。