SKE48菅原茉椰は第二の松井玲奈となれるか?
11月25日に発売されるSKE48による新たな試みユニットシングル。中でも松井珠理奈を中心に後藤楽々、北川綾巴、江籠裕奈、熊崎晴香、小畑優奈というSKE48の次世代を担うメンバーが名を連ねたユニット、ラブ・クレッシェンド『コップの中の木漏れ日』は話題性、将来性を含めて非常に期待できるユニットだ。その中でも一際、初々しい魅力を放つ一人のメンバーがいる。 菅原茉椰。 熱心なSKE48ファン以外、この名前を見てピンときた人間は多くはないかもしれない。しかし、菅原はこれからのSKE48を語る上で、外せない…そんなレベルへと向かうメンバーとしてとてつもない成長を果たしている、要注目の存在です。 彼女の魅力は一概には語れない。手足がスラリと伸びた高身長のスタイルはどこにいても映える。15歳というには少し大人びた清楚な雰囲気を漂わせるルックスもポイントが高い。しかし内面はと言えばかなりつかみどころがない。 6期生の日高優月に「ちょっと黙って!」と抑えられるほど、ステージの内外で良く喋るトークキャラ。一言のチョイスが面白いうえに、超絶的な天然ぶりが随所で炸裂するため、ホッコリさせつつ気も抜けない緊張感すら放つ。彼女の破壊的トークセンスは東海ラジオ「SKE48 1+1は2じゃないよ!」での村井純奈との回に表れている。メンバー同士が上げる動画に映る菅原は、大概やたらと振りきれたテンション(例えば絶叫しながら終始髪を振り乱す等)を披露。そのマイペースながら不思議さが全開する姿はさながら、元SKE48メンバーの金子栞を彷彿とさせる。 またシンプルながら、キチッと構築された読ませるブログからひっしと伝わる文才も中々と、繙けば解くほど、底知れぬ魅力が引き出されるのも面白い。 彼女がこの世界に足を踏み入れたのは今年。第2回AKB48ドラフト会議を受験し、晴れてドラフト候補生の一員となったことに始まる。ドラフト候補生のみによる合宿が始まると、歌もダンスも不得手な上、コレオグラファー・新垣寿子先生に「目の前のことに集中していない」と叱責される。その後、菅原に3軍行きの通達がされる…要練習メンバーの烙印が押された。この残酷な言い渡しに「自分に負けた」と練習後涙ながらに語った。 しかし翌朝早くからレッスン場に向かい、弱点を克服しようと練習に励んだ。合宿終了まで3軍のままではあったものの、硬かった笑顔はすっかりと溶け、合宿前とはまるで別人のようにアグレッシブな動きと、満点の笑顔を見せるようになった。そしてドラフト当日。壇上で『会いたかった』を、全力の楽しさをもって歌い踊った。そして運命の指名時間、菅原はみごとチームEからの指名を受けることに。 地元宮城から単身上京を果たし、6月12日、チームE公演前にSKE48加入後ドラフト生として初のお披露目の舞台に立つ。「私の笑顔でファンのみなさんやメンバーのみなさんを笑顔にして、たくさんの人にS¬KE48のメンバーとして認められるようにこれから頑張る」と彼女は真っ直ぐな想いを伝えた。 SKE48メンバーとして本格的なスタートをきった菅原。ついに7期生とドラフト2期生による研究生公演「PARTYがはじまるよ」が7月6日に初日を迎えることが決定。しかしその初日舞台に菅原の名前はなかった。舞台に上がれるのは16人。7期生と研修生は合わせて20人と、4人は涙を飲まなければいけない。その4人の中に菅原の姿はあった。合宿の光景がよみがえる。しかし、あの時とは違う。悔しさをにじませながらも、何が足らないかを冷静に悟った菅原は次こそ!と熱い気持ちで臨み、見事翌週の公演で初めてのステージを踏むことに。そこで彼女は「集中してない」と諭された合宿の頃とはくらべものにならない、ビシッと決まったパフォーマンスを見せた。この舞台を眺めていたチームE・斉藤真木子はブログにこう記した、「有明コロシアムで見た彼女とは見違えるほどのパフォーマンスで涙が出そうになった。やれば出来るじゃん!…今の彼女にはこの言葉がぴったりです」。 その後もコンスタントに成長を続ける菅原。時は流れ10月7日、「手をつなぎながら」公演でついに菅原はアンダーメンバーとして初めてチームEの舞台に降り立つ。この日、彼女の足元は包帯が巻かれていた。脚の傷を隠すために巻いたという。彼女の努力が滲んだ結果の美しい表れだ。 そんな努力する菅原の姿を元SKE48・チームEの松井玲奈はしっかりと見ていたようで、8月15日開催のイベントでは菅原は松井玲奈から「表情が良かったよ、ダンスも上手になったよ」と声をかけられたという。そして菅原も松井玲奈を慕い、たびたびブログには松井の話題が上がった。「チームE公演と言えば、松井玲奈さんが卒業する前に一緒に出てみたいです!」と語っていた菅原。その願いは残念ながら松井の在籍中、劇場では叶うことはなかった。それでも松井玲奈卒業公演、アンコールで披露された松井のソロ曲『2588日』の瞬間叶う。松井の隣には涙ながらに歌う菅原の姿があった。この瞬間に彼女の中で何かが芽生えたのだろうか、ブログにて「玲奈さんのようにかすみ草から大きな花をさかせたいです(中略)まず第2のかすみ草を咲かせてみたいです」。とても数か月前、自分の不甲斐なさに涙した少女が発したとは思えない、芯のある言葉だ。 そして11月5日の研究生公演にて披露した『前のめり』。松井玲奈がラストを飾った楽曲で、菅原はその松井玲奈のポジション…センターを任される。あくまで研究生公演の中の一幕。それでもその堂々たる姿から、一瞬松井のようなオーラが滲んでいたように見えた。「玲奈さんのポジションができて良かったです!ほかの曲でも玲奈さんポジやってみたいです」とブログに記した。大好きな松井玲奈の後を担う、そう宣言したともとれる。以前の彼女ならば決して出てこなかっただろう、この希望に満ちた言葉だ。3軍から始まった彼女は、今大きく羽ばたこうとしている。 ドラフト前、スカウトマンによるミーティングが行われた際、斉藤はチームEには「スターになる子が欲しい」と語った。その期待通りの存在に菅原は成長しようとしている。ドラフト候補生のころから「自分の笑顔で、たくさんの方を笑顔にしたい」という志を常に語ってきた菅原。きっとこれからはより多くの人が彼女の笑顔に触れ、そして笑顔になることでしょう。 (田口俊輔) 写真(C)AKS