2016年大ブレイク間違いなし!アイドルi☆Risとは?
勢い止まらぬアイドルシーン。数多くのグループが大舞台へ目指ししのぎを削り合う中、今もっとも勢いを感じさせるグループはどこか?と尋ねられたら、真っ先に6人組“アニソン・ボーカル・アイドルユニット”i☆Risの名前を筆者は挙げます。 レコード会社・エイベックスと大手芸能事務所・81プロデュースの両者がガッチリ手を組み開催した「アニソン・ヴォーカルオーディション」の合格者6人(山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢、澁谷梓希)により、2012年7月に結成。以来精力的に活動を展開。 彼女たちの最大の武器は「声優とアイドルの活動を両立するハイブリッドユニット」というキャッチ通り、声優業で培った歌唱では曲ごとにキャラが変わるかのごとく多彩な声色を駆使し、一方でテクニカルなコーラスワークを響かせる。アイドル活動を経て鍛え上げられたハードなダンスはアクロバットやストリートダンスを取り入れるなど本格派。ステージの華やかさはまさに彼女たちの語源となった「虹」のごとくカラフル。 先日、日テレ系情報番組「PON!」内のコーナーで、アイドル好きで知られる安田大サーカス・クロちゃんのイチオシアイドルとして紹介もされ、11月8日に開催される3周年記念ライブでは、キャパ3000席を誇る豊洲PITを即完売させており、その勢いは数多のアイドルたちの中でも群を抜いている。一部では武道館に一番近いアイドルとの呼び名も上がるほど。 しかし、彼女たちは決して順調に今に至ったわけではありません。むしろ長く険しい道を歩き続けて来た日々でした。 2012年10月に開催された、デビューシングル『Color』のお披露目イベントには多くのマスコミ陣が集まった。ここで彼女たちは「夢は武道館」と口にした。しかし結果はオリコンウィークリー初登場100位。インディーズのアイドルがウィークリー30位以内を獲得し始めてきた時世において、この結果は決して芳しいとは言えません。 また、「声優とアイドルを本気で目指すグループ」というコンセプトながら、しばらく声優業に関しては仕事を獲得できず。対してのアイドル活動は、秋葉原を中心にひたすらライブをこなす日々。時間があれば路上でビラ配りといった宣伝も行うなど「ライブアイドル」さながらの地道な活動を結成から半年はひたすらに繰り返し。動員に関しても中々うまく伸びず、こちらでも苦渋を味わうことに。ですが、このライブ活動は後に大きな財産になっていく。 2013年に入ると、芹澤がアニメ『GON-ゴン-』で声優デビューを果たすと、『犬とハサミは使いよう』の秋月マキシ、『プリティーリズム・レインボーライブ』の福原あん等の主要キャストに選ばれるなど、声優面でのi☆Risを引っ張って行くことに。その後メンバー全員も着実に声優デビューを果たし、ようやく本格的なスタートを切ったとも言えます。 勢いに乗ったタイミングで、夏の一大イベント「IDOL NATION」と、アニソンの祭典「Animelo Summer Live」に出演。デビュー1年未満の彼女たちにとって大抜擢と言えましょう。「IDOL NATION」ではSKE48やアイドリング!!!、9nineら、「アニサマ」では水樹奈々、田村ゆかり、といった大御所と肩を並べることに。しかし、彼女たちに辛い現実が立ちはだかる。全力のパフォーマンスを披露しても返ってくるのは薄い反応、むしろアウェーとしか思えないほどの空気が両イベントで漂っていました。声優、アイドルという二足の草鞋は、双方の目からすれば「畑違い」としか映らなかったのかもしれません。 どこにいても息苦しい想いをイヤというほど体験した彼女たち。この年に開催された1周年記念ライブという、1年を祝う大切な舞台で彼女たちはそれぞれの現状に対する不甲斐なさ、悔しさを涙ながらに語った。 しかしそんな彼女たちに、2014年7月転機が訪れることに。テレビ東京系アニメ『プリパラ』に、i☆Ris全員がメインキャストに選ばれたことで全てが転がり始めました。まさに時宜を得た大チャンス!背水の陣で臨むような気持ちだったとメンバーはとあるインタビューで語ったほど。『プリパラ』は、“神アイドル”を目指すべく日夜奮闘する少女6人を描いている。互いが力を合わせ前へと突き進む劇中の少女たちの姿はまるでi☆Risと重なるようだった。この頃から目に見えて彼女たちの活動が活性化していく。まず、イベントを開催すれば、ファン以外の親子連れが足を運ぶように。アニメが回を重ねるごとに、次第に輪は広がり、ショッピングモールで開催するイベントでは1000人近い人間が押し寄せるほどにまで成長した。 そして8月に開催されたa-nation内の大イベント「あに☆ぱら!~anime paradice~」、昨年アゲインストの風を浴びた彼女たちに大歓声が巻き起こった。バックに流れる『プリパラ』の映像と寸分違わぬパフォーマンスは衝撃的に映った。ライブに励み続け、鍛錬を繰り返してきた結果、彼女たちはハイレベルに歌えて踊れるグループになった。 六本木ブルーシアターで開催された2周年記念ライブは満員御礼、実に1周年記念ライブから3倍のキャパを完璧に埋めるまで成長した。15年に入ると5大都市を回る初の全国ツアーを開催。最終公演日となったZepp Tokyoの先行予約にはキャパの何倍もの応募が殺到。ライブ当日は場内から溢れんばかりの人が押し寄せた。2年前、二桁を集めることに四苦八苦していた姿はそこにはない。 実に今の場内は面白いことになり、声優ファンが「MIX」を打ち、アイドルファンがさまざまなコールを送るというまさに文化の交差点とも言える光景が広がっている。そして声優業に関してもそれぞれがついに主要キャストを演じるまでに。アイドルと声優の両立に悩んだ時期を乗り越え、今や唯一無二のハイブリッドな空間を生み出す存在となったと言えましょう 今年発売のシングル『ドリームパレード』が初のオリコンウィークリー10位以内(8位)を獲得。この爆発的な勢いは、心折れながらも一歩ずつ前進し続けた結果の表れでしょう。 そして今月28日には記念すべき10枚目のシングル『ブライトファンタジー』が発売される。夢への情熱が詰まった表題曲、クールに疾走する『NEXTAGE』、ドタバタ世話しない展開とギミック満載の歌が賑やかで愉快な『ハチャメチャ×ストライク』と、色とりどりのサウンドが鏤められた、じつに彼女たちらしい楽曲。これもまた多くの人に愛されるはずです。 デビューイベントで語った夢は現実となろうとしている。いばらの道を乗り越えて、強く羽ばたいた彼女たちは、眼前となった夢に向かいこれからもひた走っていく。 (田口俊輔)