AKB48、モー娘。'15も新曲で披露!アイドルとディスコ最高の関係
一昨年のダフトパンク、昨年のファレルによる一大センセーション。 そして今年はディスコ界のゴッドファーザーことジョルジオ・モロダーの30年ぶりの新作が世界的ヒット、オーストラリアのサイケデリックロックバンドTame Impalaの新作『CURRENTS』がコズミックなディスコサウンドに寄せたりと、世界的にディスコ熱が冷めやらぬ状況。 日本でも、ディスコブームの本格到来なるか?という怪気炎が上がる中、アイドルシーンでは一足先に到来の模様。 【AKBグループその他の記事はクリック】 近年はAKB48を中心とした王道的アイドルサウンド、ハロー!プロジェクトを中心としたEDM/ハウス、PASSPO☆を中心としたロックを基礎としたラウド系がアイドル楽曲において隆盛を極めている。 一方でアイドル+ディスコ楽曲の名曲はここに載せきれないほどに、本当に古今東西数多く存在している。 2011年12月にTomato n’Pineが『ジングルガール上位時代』収録の『ワナダンス!』という一つのボムを送り出した。様々なソウル、ファンクの小ネタを取り入れまくった、超ド級のディスコナンバーにRHYMESTER宇多丸氏は最大級の賛辞を送り、アイドル楽曲大賞2012 楽曲部門 第1位を獲得した。アイドルディスコ歌謡、ひいてはアイドルソングのクラシックとなった。 2010年の結成以来、R&B/ファンクを大胆に取り入れて来た東京女子流は松井寛という名匠の元、数々の名ディスコナンバーをドロップ。中でも松井寛氏自らリミックスを施す「Royal Mirrorball Mix」はドス黒いファンク濃度100%な完全にフロア仕様。松井氏はそれこそモーニング娘。『笑顔YESヌード』、音楽ガッタス『愛されたい 愛されたい』、直近ではJuice=Juice『生まれたてのBaby Love』という超名作を生み出している。 松井氏を師匠に持つ、筑田浩志氏も重要人物の一人。福岡の女子大生グループ・CQC’sではアッパーで陽なディスコチューンを連発。GALETTeでもその才気を発しまくり。『neo disco』や『ダンスフロア☆フィーバー』『She is WANNABE!』等、ダンスフロアをバキバキに躍らすディスコナンバーが満載。『She is WANNABE!』の帯には「ディスコ風アイドルファンクの頂点」と記されており、この自負も納得。筑田氏は他にも同じ九州を拠点にする流星群少女の『Raspberry pop』やphotograph『純情ジレンマ』という名曲も手掛けている。大御所LinQも『ウエッサイ!!ガッサイ!!』を始めドファンキーな楽曲だらけと、九州アイドルシーンはディスコ名産地なのかもしれない。 今年に入り各グループのディスコ熱も加速の模様。 6人組Hip Hopアイドル、lyrical schoolは今年発売のアルバム『SPOT』でパーティーナンバー『レインボーディスコ』を投下している。そして新作『ワンダーグラウンド』も、初となるストレートなダンスクラシックナンバーに挑戦。キレある、いなせなラップが乗ることで躍動感がすさまじいことになっている。カップリングの『Avec Summer』もBPM100前後の柔らかな揺らぎが心地よいアーバンでメロウなディスコ/ソウルナンバー。陽陰併せ持つ彼女たちの魅力が非常に出た良盤です。 アーバンでメロウと言ったら忘れてはならない、大阪は堀江発の5人組ガールズグループEspecia。AOR、ディスコと80年代中~後期の洗練されたグル―ヴィーな楽曲が素晴らしい。出す作品はどれも名盤。メジャーファーストシングル『Aviator/Boogie Aroma』は、心地よい西海岸直系のミッドファンク/ディスコ。脇田もなりと冨永悠香のシルキーな声が爽やかな風を運んできます。 アイドル+ディスコにおいて、抜きんでた存在と言えばハロー!プロジェクト。もはや数えきれないほどの名曲を連発してきたが、今年に入ってもアンジュルム『大器晩成』というディスコファンクの名曲が誕生した。そして『大器晩成』の編曲を手掛けた鈴木俊介氏は、モーニング娘。’15が8月19日発売した新作『Oh my wish!/スカッとMy Heart/今すぐ飛び込む勇気』の『スカッとMy Heart』でも辣腕を振るう。近年は表題となる『Oh my wish!』に見られるEDM歌謡で道を切り開いてきた彼女たちだが、今回は翻って『スカッとMy Heart』ではカッティングギターが響くクラシカルなディスコチューンをブチ込んできた。作詞作曲はつんく♂。爽やかなマリンルックの衣装とは対照的に、グルーヴの重心が低いサウンドは往年の赤羽橋ファンク。どこか挑発的な歌詞も手加減なし、ド直球振りが最高にカッコイイ。 そしてモー娘。の発売から1週間後の26日にAKB48 41thシングル『ハロウィン・ナイト』が発売された。「クラブじゃないんだ、ディスコだよ!」というキャッチ通り、80年代ディスコ歌謡をベースにした楽曲。初回限定盤のジャケットを見るに銀地のキラメくジャケットを羽織ったメンバー、強めのルージュも印象的な出で立ちは、まさしく80’sのバブル全盛期を彷彿とさせるよう(劇場盤にいたってはアフロヘアーの指原莉乃!)。ここまで徹底してコンセプチュアルにした楽曲はAKB48にとっては珍しいのでは。9月16日にはレコードショップ・HMV限定のアナログ盤をリリースするという力の入れ具合も、この曲をフロアのお供として携帯してほしいという狙いか…いずれにせよ、80年代のフロアを経験している人間には懐かしく、今の人には新鮮な発見になるはず。この夏から秋にかけて多くの場所で聴く機会となりそう。 とにかく書きはじめたらキリがないほどに、アイドルディスコ楽曲は素晴らしい状況を迎えつつある。アイドル界の2大巨頭がこのタイミングでディスコナンバーを発表することで本格的なブームがくるのは間違いないのではないでしょうか。(田口俊輔)AKB48ジャケット写真=(C)AKS