DIV ライヴレポート 今秋リリース新曲は「本当にやばいやつ」
6月27日(土)、DIVが「DIV 2nd Album 『SECRET』 release oneman tour 『Dawn of the Secret night』」のツアーファイナルを、恵比寿LIQUIDROOMにて行なった。 今年2月に2ndアルバム『SECRET』をリリースしたDIV。既発7曲を収録したベスト盤的側面もありながら、進化の真っ只中にいる彼らの最新型サウンドを詰め込み、バンドのネクストを打ち出した1枚を引っ提げて、4人は全国5カ所を廻るワンマンツアーを開催。「いつかここでワンマンが出来たらいいよね」と過去にメンバー達が話していた会場である恵比寿LIQUIDROOMで、多くのオーディエンス達と共に、熱狂的なライヴを繰り広げた。 開演10分前。ステージにかけられた紗幕に、開演までの残り時間が映し出され、カウントダウンがスタート。開演時間が近づくごとに昂って行くオーディエンスの鼓動と重なるように、フロアには大音量でEDMが流れているのもDIVらしい。開演まで残り1分を切ると、フロアから歓声があがり、曲に合わせてクラップが始まった。残り10秒になると場内が暗転。オーディエンスも秒数を大きな声で読みあげる。そして、ゼロになったと同時に紗幕に映されたのは「テレビの砂嵐」。そこから「花片」「道を行き交う車」「大空」など、有機的なものと無機的なものが交互に映し出されたのだが、それは生音と電子音を融合させているDIVサウンドを象徴しているかのよう。そんな映像が映し出されている紗幕越しに、既にスタンバイしている4人の姿がうっすらと見えると、フロアから大歓声があがった。 オープニング映像が終わると、satoshiがドラムをタイトかつパワフルに叩き始めた。そこにベースのちょび、ギターの将吾、そしてボーカルのCHISAがひとりずつ音を重ねて行く。披露されたのは『漂流彼女』。紗幕には、海の中を深く漂いながらも、水面に映る光を見上げている映像や、曲の中でもメッセージの強い歌詞をピックアップして映し、儚くも美しい楽曲の世界を、視覚も交えながら伝えて行く。紗幕が落ちたと同時に始まった『JUSTICE』、『BUTTERFLY DREAMER』と、ハードナンバーを立て続けにドロップ。瞬く間に会場が激しい熱に包まれる中、ステージ後方に設置された円形のLEDライトが激しく瞬きながら素早く回転するなど、クラブイベントのようなド派手なライティングでもフロアの興奮を煽り、エンターテインメントとしても充実していた。 このツアーに向けて、4人がそれぞれスキルアップをし、ライヴにおける表現力を高めてきたのは明らかだった。中でも凄まじかったのはsatoshiのドラム。ちょっとした隙があれば、激しくも緻密に構築されたフィルをえげつないほどにぶち込んでくる攻めの姿勢は、フロアにウォール・オブ・デスを起こした『DEATH GAME』や、オーディエンスをしゃがませて一斉にジャンプさせた『RAGE』といったラウドナンバーはもちろん、EDM/ダブステップをフィーチャーした『SECRET NIGHT』も、スタイリッシュな音像に強烈なまでの熱を帯びさせ、全く別の手触りを感じさせる仕上がりになっていた。そんな表現力の向上は、エモを基調としたミディアムナンバーの『STARS』を更に力強く、将吾が奏でた美しいアルペジオから幕を開けたバラードナンバーの『STORY』を、更にセンチメンタルなものに。また、『STORY』を歌い終えた後、「みんなの物語を鮮やかに彩らせてください」とCHISAが優しく告げると、フロアからは大きな拍手が送られていた。 ライヴ中盤でも映像を使用した演出が披露された。『蛍火』では、美しい自然の風景と戦争を連想させる映像が次々に切り替わり、アンビエントな『アイノウタ』では、サイケデリックな映像がステージいっぱいに映し出される中、ラストには手書きの線が何重にも殴り書かれ、ステージを真っ暗に覆う。そこからスタートした『東京ネクロポリス博物館』では、その真逆とも言えるポップなエレクトロサウンドで、たちまちフロアに幸福感を満たして行った。とはいえ、この曲の歌詞は、人類が死滅した未来の地球を舞台にしたメッセージ性の強いもの。そんなちょっとしたシニカルさを交えてくるところも彼ららしかった。 MCで「今日は持っている力の全てを出し切って、ぶつけていく」とCHISAは話していたが、まさにその通りのライヴだった。迫力のある照明や演出を用いながら、多様な音楽ジャンルを昇華した楽曲や、そこに込められた様々な感情やメッセージを、磨き上げたバンドサウンドで放ち続けたこの日のライヴは、今あるDIVの手の内を全力で見せつける──言わば、彼らの秘密を明かすようなものであり、ツアータイトルの「Dawn of the Secret night」にふさわしいものだった。 バンドの今を赤裸々に開示して行く4人のテンションもかなり凄まじく、白熱しすぎたちょびがアンコールの途中で着ているTシャツを破るといった場面も。4人はオーディエンスの声を何度も求め、興奮を共有し続けながら、全22曲を激走。ラストの『Point of view』を終えた後、フロアから送られた大歓声が、バンドとして圧倒的な成長を遂げたこのツアーの成功を物語っていた。 充実のツアーを締め括ったDIVは、この日、今秋にシングルをリリースすることを発表した。詳細は後日とのことだったが「本当にやばいやつ」と興奮気味に連呼していたので、大いに期待してよさそうだ。また、11月7日(土)に、TSUTAYA O-EASTにて「DIV oneman live 2015 AUTUMN KISS or KILL」を開催することを発表。こちらは「シングルと連動したライヴになると思う」とのことで、現在、チケット最速先行予約がおこなわれている。受付締切は7月1日(水)23:00までとなっているのでお早めに。 今回のツアーで明らかにされた「DIVの秘密」だが、秋に発表されるシングルを筆頭に、まだまだ我々の知らない、そして本人達もここから作りあげる「秘密」がある。そんな、新たに生まれ来る「秘密達」は「可能性」とも言い換えられるかもしれない。「今後もみんなが目を離せない活動をしていきたい」と話していたCHISA。まだまだ無限に広がり続けていくDIVの可能性を、リアルタイムでしっかりと受け止めていただきたい。 ライター山口哲生、カメラマンAkihiko Yokoi