VAMPS主宰フェス大成功 HYDEが見せた「ロック少年」の顔
VAMPSが主宰する世界規模の新たなるロック・フェス「VAMPARK FEST」2日目が2月19日、日本武道館で開催された。 “VAMPARK FEST”2日目、トップバッターとして武道館を震わせたのはLA発のナチュラル・ボーン・ロックンローラー、BUCKCHERRY。 デビュー・アルバム『Buckcherry』(1999)からの代表曲『Lit Up』で爽快に幕を開けて、観客を一気にヒートアップさせると、会場の熱をさらにあげるように間髪いれずに『Broken Glass』、『All Night Long』を見舞っていく。ドライヴ感満点のハードロックなサウンドに、フロントマンJosh Toddのハスキーなヴォーカルが映える。 そして、中盤のバラード曲『Sorry』をエモーショナルに歌い上げると、観客は手を大きく左右に振って応えた。いつの間にかジャケットやシャツを脱ぎ棄てたJosh。その身体の真ん中には、彼のトレードマークであり彼の人生そのものである“CHAOS”のタトゥーがデカデカと刻まれている。フロントマンとして、デビュー時からのカリスマティックな存在感は色褪せることなく、より色っぽさを増して観客を魅了している。 後半はICONA POPの『I Love It』のカバー『Say Fuck It』で大合唱を巻き起こし、“We Love Japan! We Love Tokyo! We Love BUDOKAN!!”というJoshの叫びとともに、ファンキーなロックンロール・ナンバー『Crazy Bitch』で観客を心ゆくまで踊らせていった。 続いて登場したのは、sads。スクリーンにバンド名が出るや会場には歓喜の叫びがこだまし、メンバーの登場で歓声と拍手が会場をビリビリと振動させる。清春が高くスタンドマイクを掲げると、重厚なギター・リフが鳴り響き『See A Pink Thin Cellophane』へ。ヘヴィなサウンドが武道館を蹂躙すると、次は“暴れてください”という清春の言葉とともにファストなパンク・ナンバー『Hate』でフロアをかき回していった。 “すごいフェスに呼んでもらって光栄です。いつもフェスでは、ぶち壊して終わるか、顰蹙買って終わるかに命をかけてる。とはいえ今日は、VAMPSやSIXX:A.M.、BUCKCHERRYとのステージなので、ちゃんとやります”という清春のMCで観客を笑わせつつ、一筋縄でいかないのがこのバンド。 ラウドなアンサンブルに身をよじるように歌い、跪いて歌い、またステージを闊歩し観客を煽りまくってワイルドに突っ走っていく。そして、『GOTHIC CIRCUS』でビザールな世界へと誘い込んで、会場をどっぷりと酔わせると、“残りあと2曲!踊り狂ってください”とまずは『SANDY』のパンキッシュなビートでステップを踏ませ、観客の絶叫と熱が渦巻く中にラスト曲『WASTED』を叩きこんでいった。あっという間で、しかし武道館に音の楔を深く打ち込むステージだった。 この数日前に、“the FINAL TOUR”と題したジャパン・ツアーを行なったMOTLEY CRUE。そのベーシストであるNikki Sixxのソロ・プロジェクト、SIXX:A.M.がステージに現われると場内の興奮は一段と大きくなった。このフェスのオフィシャルWEBサイトでHYDEが“初めてギターでコピーしたのがMOTLEY CRUE”と記しているが、まさに“80年代アメリカン・ハードロックの生ける伝説”といえるNikki Sixxの登場である。 第1回目のフェスにして最高のラインナップだろう。この日の終わりには、VAMPSが4月からSIXX:A.M.の全米ツアーに帯同することが発表されたが、そんな2バンドの蜜月を物語るように『Stars』では突如ステージにHYDEが登場し、James Michael(Vo)とエモーショナルな歌声をかけ合うシーンもありフェスを盛り上げた。 スケール感たっぷりの重厚なロック・ナンバーだけでなく、女性コーラスを交え、Jamesがピアノを弾きながら美声を響かせるバラード曲『Drive』や『Before It’s Over』といったじっくりと聴かせる曲も組みこまれたセットリストは圧巻。瀟洒なロックンロールから、Nikkiのベースがうねりながら会場を駆け抜けていくラウドな曲まで、ワンマン・ライヴの如くドラマティックな構成で魅せる、贅沢な時間となった。 2日間に渡ったフェスを締めくくるのは、もちろんホストであるVAMPS。始まる前から会場は歓声や手拍子と熱気で溢れ、ステージに真っ白なスモークがたちこめメンバーのシルエットが浮かび上がるとその興奮は最高潮へと振れていく。インダストリアル・ロック的なヘヴィで隙間ないビートと、K.A.Zのソリッドなギター・リフが縦横無尽に武道館を駆けめぐる『EVIL』でスタートしたライヴは、観客のステップやスクリームを止めることなく容赦なくスピードを上げていった。“武道館、楽しもうぜ。好きにやっちゃって”。HYDEのこの言葉を合図に、『DAMNED』ではずっしりとヘヴィなサウンドにヘッドバングし、『REVOLUTION Ⅱ』では“Bang on stomp everybody!”の大合唱を巻き起こす。HYDEはフラッグを肩に担ぎ、フロアにシンガロングを促し、K.A.Zは大きく腕を振りおろして轟音を紡ぎだし、会場の一体感をあげていった。 後半は、ステージと客席との結束を高める、最高にエネルギッシュなナンバー『BLOODSUCKERS』でクライマックスを更新していく。1分半ほどの曲だが、“まだいけるか?”と観客を煽りながらエンドレス状態でリピートしていく、ドラッギーなライヴ曲だ。雄叫びを上げ、ふらふらになるまで踊らせたあとは、『SEX BLOOD ROCK N’ ROLL』で再びハイスピードなドライヴへと連れ立っていく。まさに狂乱と呼べるステージで、フェスのホストでありつつ1番やんちゃな暴れっぷりを見せてくれた。 鳴り止まない歓声と拍手のなかアンコールに登場したVAMPS。HYDEは観客や出演者に感謝を述べ、“ドタキャンなくてほんとよかった”と笑顔を見せると、最後はみんなで1曲と言い、sadsのメンバーとNikki Sixxを呼び込み、MOTLEY CRUEのカヴァー曲『Live Wire』を披露した。最後、Nikkiが自らのベースをHYDEへとプレゼントし、HYDEが嬉しそうにいちロック少年の顔を覗かせた場面もまたこの日のハイライトだった。 ・VAMPS楽曲ならドワンゴジェイピーで!