DIV初のワンマンツアーを完走、Vo.CHISAが流した涙の理由
11月3日(月・祝)、DIVがワンマンツアー「1st oneman TOUR CHANGE MY POV」の最終公演「TOUR FINAL POINT OF VIEW」を、AiiA Theater Tokyoにて行なった。 3周年特別企画の第一弾として発表されたシングル『Point of view』と、それを引っ提げてバンド初のワンマンツアー<1st oneman TOUR CHANGE MY POV>を開催したDIV。 全国7カ所8公演を廻るこのツアーは、チケット発売と同時に各地ソールドアウト続出、ツアーファイナルも瞬く間に完売したことから追加公演が決定されるなど快進撃が止まらない彼らだが、この日のライヴは、ツアー初日の目黒鹿鳴館公演で見せた超攻撃モードを更に磨き上げ、よりアグレッシヴで感情的なステージになっていた。 ほぼ定刻通りに会場が暗転すると、壮大なスケール感をもったEDMが鳴り響く中、メンバーが登場。大歓声で迎えられた4人は、『BUTTERFLY DREAMER』をドロップ。楽器隊がパワーコーラスで熱を高める骨太なロックチューンに、オーディエンス達はタオルを振り回すと、会場の温度が一気に上がっていく。そこからも、将吾(Gt.)のヘヴィなギターリフとsatoshi(Dr.)が叩きあげる2ビートが激走する『RxR』や、『毒彩ギーク』『ASTERIOS』といった重厚なエレクトリーモナンバーなど、ハードな楽曲をほぼノンストップで連発。 また、『DEATH GAME』では、ちょび(Ba.)がコール&レスポンス中に、勢い余ってそのままフロアに落ちてしまう場面も飛び出すなど、とにかくステージから放たれる熱量が高かった。 このツアーを通して「曲の楽しみ方をみんなで作っていきたい」と話していたCHISA(Vo.)だが、この日は「一緒に作ったライヴを、みんなは俺達に見せてください。俺達は、俺達が作ってきたライヴをみんなに見せるから」と宣言。その言葉に応えるように、オーディエンスは『ゴールデンキネマ劇場』で熱いヘッドバンギングを、『I HATE YOU』で激しくモッシュする。ちなみに、この日はDIVにとって初のホールワンマン。しかし、そこにはライヴハウスとなんら変わりない、熱狂的な空間が繰り広げられていた。 そして、AiiA Theater Tokyoにて3周年特別企画の第二弾を発表すると以前より告知していたDIVだったが、それはライヴ中盤の演出に盛り込む形でアナウンスされた。まず、新曲『SECRET NIGHT』を披露。セクシーかつスピード感のあるアップチューンでオーディエンスを沸かせると、そのままsatoshiのドラムソロへなだれ込み、その後、幕が締められる。 そして、レコーディング風景の映像が斜幕に映し出された後、2015年2月25日に2ndフルアルバム『SECRET』のリリース、そして新ヴィジュアルが解禁された。客席から歓喜の声があがり、再び幕が開くと、新衣装に身を包んだメンバー達が新曲『STORY』をプレイ。CHISAとちょび、そしてアコースティックギターを手にした将吾がドラム台に腰をかけ、センチメンタルなウィンターバラードを奏でると、それを彩るようにステージ天井からは雪が降り注ぐ。先ほどまでの衝動溢れるステージとは打って変わったロマンティックな空間に、オーディエンスは酔いしれ、大きな拍手を送っていた。 また、他にも印象的な演出として、ステージ上部に横長のスクリーンが設置してあり、一部楽曲の歌詞が映し出されていた。それは新曲を紹介する形で使われたのみでなく、現代社会の闇から滲み出た日常の違和感を切り取った『JUSTICE』や、圧倒的な虚無感の中で浮遊するような『漂流彼女』、テレビに映る遠い国での戦火を儚い蛍の光に例えながらも、それを漠然としか感じられないと歌う『蛍火』など、既存曲の中でも、とりわけメッセージ性の強いもの、自分達が強く訴えかけたい言葉達がピックアップされていたと思う。 DIVの楽曲はかなり緻密に作り込まれているが、聴感的にはかなりキャッチーで即効性があり、熱く盛り上がれるものから、身体を心地よく揺らせるものまで幅広い。そんな楽曲をライヴイベントなどで体感して、彼らのファンになり、会場に訪れたという人も多いだろう。この歌詞演出は、そんなDIVサウンドの楽しさ/心地よさのみでなく、楽曲に込められた歌詞やメッセージを深く知ること──言わば、その曲の見解(=Point of view)を深めることによって、それを更に愛することが出来るという、彼らからのメッセージだったような気がしてならない。この日のライヴは、彼らの「言葉」に対する想いを強く感じさせるステージでもあった。 そして、その想いはアンコールで爆発する。1stフルアルバムに収録している『ANSWER』を歌い終え、ラストナンバー直前となるMC中に、CHISAが突如涙ぐんで言葉をつまらせたのだ。1stワンマンのMCで「僕は淡白なんで」と自らを説明し、普段の立ち振る舞いからも、どちらかと言えばドライな印象を感じさせる彼の涙に、会場全体が驚く。 CHISA「「ANSWER」に<満ちることのないこの心>っていう歌詞があって。(「ANSWER」の歌詞は)バンドが始まる前にそう書いたんだけど、今ここで歌ってて、すごい満たされてるなと思って。<生きる理由を問え>とか<歌う理由を求め>って書いたけど、今は歌う理由があるんだなと思ったらウルっときちゃって(苦笑)。みんなのおかげで、バンド的にも、人間的にも成長出来たんだなって思います」 「涙腺が落ち着くまでみんなで話してて」というCHISAの言葉を受け取りつつ、もっと彼が泣くように良い話をしようとするちょび、「でも、ちょびもさっきすごい顔しとったよ。泣きそうな顔」と、少し笑いながらからかう将吾。そして、「もらい泣きしてしまった」と、普段はステージで全く喋らないsatoshiも、素直な言葉で客席に話しかける。 1stワンマンは3分、2ndワンマンは60秒でチケットが完売するなど、輝かしい記録を打ち立ててきたDIVだが、それは、そこから生まれる重圧や苦悩と戦い続けてきた歴史とも言えるだろう。そんな様々な壁を乗り越えて<歌う理由>を手にした4人は、自分達の目に映る満員のオーディエンスへ感謝を込め、ラストに『Point of view』を披露。迸る感情を客席へしっかりと届け、ツアーファイナルを締め括った。 DIVは、11月30日に新宿LOFTにて本ツアーの追加公演「DIV 1st oneman TOUR CHANGE MY POV追加公演“無題のドキュメント”」を行い、12月22日には所属事務所のライヴイベント「DANGER fes 2014-Christmas Battle-」に出演。そして、来年初頭から3周年特別企画の第二弾を遂行する。 まずは前述の通り、来年2月25日に2ndフルアルバム『SECRET』をリリース。この日は2曲を披露していたが、全く正反対のベクトルを持つ楽曲だっただけに、どんな作品になるのか気になるところだ。 また、ライヴスケジュールとして、メンバー4人のバースデイライヴと、アルバム『SECRET』のリリースワンマンツアー「Dawn of the secret night」の開催が、この日発表された。 11月4日(火)12:00より、ツアー初日となる福岡DRUM Be-1公演のチケット先行予約が、DIVオフィシャルホームページにてスタート。その他公演も順次行なわれるのでお取り逃しなく。 尚、このリリースツアーの最終公演は東京で開催されることになっているのだが、会場などの詳細は近日発表とのこと。そちらの追加情報も楽しみに待ちたい。 2015年も話題に事欠かない年になりそうなDIVだが、彼らは更に加速度を増し、凄まじい勢いで駆け抜けていくだろう。手に入れた<歌う理由>と、彼らを求めるオーディエンスと共に。(カメラマン/Akihiko Yokoi、ライター/山口哲生) ・DIV新曲チェックはクリック!