氣志團がEXILEコピーで大暴れ
10月26日(日)、タワーレコード主催のライヴ・イヴェント〈Bowline〉の第3回が、さいたまスーパーアリーナで開催された。 今回はタワーと共に10-FEETがキュレーターを務め、〈ボーダーレス〉というテーマを反映した、ジャンルも世代も異なる多彩なアーティストが集結。チケットは完売となり、会場には約13,000人のオーディエンスが押し寄せた。 locofrank会場が暗転するや大きな歓声が上がるなど、イヴェントへの期待感が充満するたまアリにトップバッターとして現れたのは、木下正行(ヴォーカル/ベース)の「ライヴハウス代表としてきました!」という宣言も頼もしいlocofrank。木下の「10-FEETがなんでおれらを一発目にしたかわかる? 初めっから飛ばせってこと!」という言葉通り、バンドは『START』を皮切りに疾走感溢れるパンク・チューンを連発、オーディエンスもそれに最高潮のテンションで応え、いきなりクラウド・サーファーが続出!〈東北ライブハウス大作戦〉の前掛けを着用していた木下は、MCで東日本大震災以降に改めて感じた音楽の力、10-FEETら仲間との絆についても言及。アグレッシヴかつタイトな演奏とメロディアスな歌&コーラスで突き進んだステージは、一際エモーショナルな『ONE』で締め括られた。 FIRE BALL次に「ジャンルの壁を越えてやってきました!」とカマしつつ登場したのは、〈FIRE B〉ことFIRE BALL。彼らは生バンドが繰り出すヘヴィーなダンスホールやルーツ寄りのレゲエ・サウンドをバックに、百戦錬磨のステージングでロック・ファンが多いであろうオーディエンスのハートをがっちりキャッチ。『CALL THIS LOVE』でのコール&レスポンスもバッチリと決めて全員を〈レゲエ・バス〉に乗せると、ウェイラーズやジミー・クリフのカヴァーも披露し、レゲエの魅力をしっかりと伝授。キュレーターの10-FEETやお客さんに感謝を捧げつつ、今年のテーマでもある楽曲『ONE LINK』で会場をひとつにしたFIRE Bの〈ボーダー〉を軽々と飛び越えるパフォーマンスは、今回の〈Bowline〉のハイライトのひとつとなった。 [Alexandros]3番手は、今回いちばんの若手アクトとなる[Alexandros]。『Burger Queen』が流れるなかステージに現れ、『Starrrrrrr』でライヴをスタートさせた彼らは、川上洋平(ヴォーカル/ギター)の「最高の1日にしましょう!」という言葉そのままのパフォーマンスを披露。ダンサブルな『Waitress, Waitress!』からスケール感の大きい『Forever Young』『Run Away』、間奏でメタリカ『Master Of Puppets』のギターフレーズが挟み込まれた(!)アグレッシヴな『Cat 2』まで、緩急自在でスリリングかつ色気たっぷりのバンド・サウンドでオーディエンスを圧倒した。川上がハンドマイクで客席を煽りながら歌った『Kick&Spin』やラストの『Adventure』も含め、その表現力の豊かさを見せつけた彼ら。磯部寛之(ベース)によるMCで、さいたまスーパーアリーナでワンマン公演を行う宣言も飛び出し、ますます行く先が楽しみになるステージだった。 氣志團次に登場した氣志團は、お馴染みのキラー・チューン『One Night Carnival』『MY WAY』のカヴァーを含む、新旧の楽曲を安定感抜群の演奏で次々と披露。 綾小路翔(ヴォーカル)による自虐的なMCも爆笑を誘い、〈月9〉ドラマの主題歌に起用された最新シングル『喧嘩上等』では、彼がレクチャーした〈ニャー!〉という振り付けを会場全体が行う場面も。最後は翔やんが「みんなの知ってる曲をやろう!」と言い出し、他のメンバーも楽器を置いて歌いはじめたのは……なんと、EXILEやZOOでおなじみの『Choo Choo TRAIN』!ぐるぐる回るあのダンスを含めて完コピし、翔やんが「やべー超気持ちイイ! これがヒット曲か!」と言ってさらにEXILEの『Rising Sun』を歌おうとすると、スタッフが力ずくで止め、そのままステージは強制終了……というまさかの展開に。音楽への真摯な愛も感じさせつつ、エンターテイメント性の高いパフォーマンスで観客を魅了した。 ACIDMAN続いては、2回目の〈Bowline〉参戦となるACIDMAN。メジャー・デビュー曲にあたる『造花が笑う』でライヴをスタートさせ観客を一気に引き込んだ彼らが、『アイソトープ』に続いてインディーズ時代からの楽曲『赤橙』を演奏すると、オーディエンスはさらに大きな盛り上がりを見せる!さらにバンドは『Stay in my hand』『新世界』『ある証明』と立て続けに披露、3ピースとは思えないサウンドのスケールと、圧倒的な熱量でさいたまスーパーアリーナを染め上げていく。ラストは壮大さと深さを併せ持ったロック・バラードである最新シングル『世界が終わる夜』でそれまでの空気を一変させ、高い実力を見せつけつつステージを締めくくった。 エレファントカシマシ6組目として登場したのは、今回の〈Bowline〉参加者のなかでは最もヴェテランであるエレファントカシマシ。ステージを端から端まで練り歩きながら全身全霊で歌う宮本浩次(ヴォーカル/ギター)のパワーと、サポート・ギターのヒラマミキオを含む編成で繰り出す鉄壁のバンド・サウンドでオーディエンスをぐいぐいと惹きつけた彼らは、『ズレてる方がいい』『Destiny』といった近年の曲から、『デーデ』など初期のナンバーまで幅広く披露。10-FEETもカヴァーした名曲『今宵の月のように』『悲しみの果て』『ガストロンジャー』『俺たちの明日』といった人気曲では会場全体で拳が突き上がり、最後に演奏された『ファイティングマン』まで、音楽性も世代も越える途方もないエネルギーで会場をひとつにしていた。 サンボマスタートリ前の7番手は、ACIDMANと同じく2度目の〈Bowline〉登場となるサンボマスター。ゴダイゴ『Monkey Magic』に乗って登場した彼らは、山口隆(唄とギター)が「〈Bowline〉でムチャクチャやりに来ました!」と言い放った通り、1曲目の『ミラクルをキミとおこしたいんです』から三位一体の激情迸るパフォーマンスを披露。新曲『愛してる愛して欲しい』も演奏され、代表曲『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』『でっきこないを やらなくちゃ』ではオーディエンスのジャンプでたまアリ全体が揺れるほどの盛り上がりに。バンドは「ハンサム禁止!」を連呼していた山口の熱い語りを挟みながら、ラストの『ロックンロール イズ ノットデッド』までノンストップで駆け抜けた。 10-FEETそしてトリを務めたのは、今回の〈Bowline〉キュレーターである10-FEET。1曲目の『RIVER』からフロアでは猛烈なモッシュが巻き起こり、ダイバーも続出!サンボ山口に続いて「ハンサム禁止!」を叫んでいたTAKUMA(ヴォーカル/ギター)は「やっとこの日が来たな!めっちゃ楽しい!最後までブッ飛ばして行くぞー!」と上機嫌で、バンドは『VIBES BY VIBES』『super stomper』など人気曲を次々投下。会場中から拳が突き上がった『JUNGLES』に続いては、TAKUMAが「今日はこいつらが来てるぜ!」とFIRE BALLを呼び込み、コラボ曲『STONE COLD BREAK』を生披露! まさに〈ボーダー〉が無くなる瞬間を目の当たりにしたオーディエンスのテンションは最高潮に。“1sec.”“その向こうへ”などのキラー・チューンも演奏され、「まだまだ行ける人ー!」というTAKUMAの煽りに応えてたまアリ全体が大暴れした『goes on』でライヴ本編は締めくられた。 そしてTAKUMAが「言われなくてやるシステムなんで!」と言ってそのままアンコールを始めようとしていると、銀テープが不発気味に発射されてしまうアクシデント(?)が発生。さらにKOUICHI(ドラムス)が『Choo Choo TRAIN』と藤井フミヤ『TRUE LOVE』の叩き語りをするなど、ややゆるくなった会場の雰囲気は、エレカシ『今宵の月のように』のカヴァーから再び高揚。そして名曲『2%』に続いて最後の最後に披露されたのは、TAKUMAが「限られた時間を、思いっきりかみしめて楽しめ!」と叫んだ『CHERRY BLOSSOM』。今度は銀テープのキャノン砲もきちんと炸裂し、たまアリ全体包み込む。こうしてジャンルも世代も楽しみ方も〈ボーダーレス〉な3回目の〈Bowline〉は幕を閉じた。(写真/氣志團=HayachiN、エレファントカシマシ=HayachiN、サンボマスター=Daisuke Suzuki/Nobuyuki Kobayashi、10-FEET=HayachiN) ☆氣志團楽曲はドワンゴジェイピー!