21g初ライブ初ワンマン、熱狂止まない始まりの一夜
SIAM SHADEのベーシストNATCHINとeversetのヴォーカル緋村剛(Geno)を中心に、a DROP OF JOKERのギタリストmi-ya。ドラマーのAct.が集まり、誕生したのが21g。 10月4日(土)に21gは、『天照賛歌』と『エメラルドグリーン』2枚のDVD付きシングルを同時に発売。同日には初台DOORSを舞台に、『21g LIVE「Genoration」Chapter 1』と題した初ライブを、いきなりワンマンという形で行った。チケットはSOLD OUTを記録。客席最後方までびっしりの観客たちが、21gの産声上げる姿を心待ちにしていた。 映像にも強いこだわりを持つ21gらしく、ライブは、「開演の諸注意」を促すGeno演じる「映画泥棒」CMのパロディ映像。『天照賛歌』と『エメラルドグリーン』両PV映像の上映から始まった。 ライブは、『エメラルドグリーン』のC/Wに収録した『21Genoration』からスタート。 腹の奥底へズズズンッと響くリズム隊の叩き出すヘヴィなグルーヴが刺激的だ。激しい演奏の上で激烈なリフを刻み続けてゆくギターのmi-ya。身体揺さぶる豪放な音を背に、観客たちへ雄々しき姿で挑みかかってゆくGeno。重く、しかも野太く響き渡るGenoの歌声が、轟く音の上で荒々しく踊り出していた。 メンバーの出自からも想像されるよう、21gの根底に据えられたのは、確かな表現力に裏打ちされた重量感のある演奏。だが、テクニカルな面や激しいサウンドスタイルを標榜するのではなく、あくまでも「歌/想いを届ける」姿勢を軸に据えているバンドであることは、その後の楽曲たちがしっかり証明してくれた。 「魂が天照らす!」(Geno)。Genoの叫びに続いて流れたのが、1stシングルの一翼を司る『天照賛歌』だ。激しく唸りを上げた演奏の上で、Genoが馳せる気持ちをぶつけるよう♪俺たちはあと幾つ夢中になれる夢を見れるだろう 気が狂いそうなんだ♪とメッセージしてゆく。誰もがその演奏と歌声に触発され、気持ちを嬉しく武者振わせていた。 一見ファニーな表情を描きながらも、しっかり毒を染み込ませた『ねこのうた』。観客たちが♪チッチチー♪と謎の言葉を口づさみながら、一体化した風景を作りあげたミッド・グルーヴ曲『つき』。ヘヴィに、フリーキーに攻めゆく、変拍子満載な『チョコレート3丁目』のようテクニカルな表情もあれば、mi-yaの奏でる哀切なピアノの音色を軸に据えつつ、Genoが想いたっぷりに歌い上げた感涙なバラード『淋しさで咲く華』も、21gの魅力を成す大切な表情であることを実感。 ハイテンションな演奏から滲み出る温かさが、胸に優しさ忍ばせた『たとえ話』。跳ねた演奏に乗せ、会場中の人たちが一つに溶け合い熱狂した『廃人列車』。歌詞を書いたスケッチブックを手にGenoが歌いだした『we are gonna take it』は、身体をズンズン弾ませるディスコロック・ナンバー。誰もが身を揺さぶるビートに溺れるよう拳を振りまわし、はしゃいでいた。大サビでは、Genoの声に合わせコール&レスポンスしてゆく風景も。そして、会場中の人たちが思いきりタオル振りまわし熱狂した『Mr.アドレナリン』。 アンコールで演奏した21gを象徴する楽曲『エメラルドグリーン』では、Genoが♪愛してる♪と、観客たちへたぎる思いをぶつけるよう熱く熱く歌いかけていた。サビでは、誰もが拳振り上げ♪エメラルドグリーン君がいるなら♪と歌い叫んでゆく風景も。 この日のライブで何よりも嬉しかったのが、『エメラルドグリーン』の演奏を終え、場内が明るくなっても、21gを求める声がしばらく鳴りやまず、その声へ呼ばれるよう予定外のアンコールが行われたこと。NATCHINも「これぞ本当の意味でのアンコール。その想いがすごく嬉しかった」と後に語っていたよう、観客たちの誰一人として楽曲を知らない状態(唯一、youtubeに『天照賛歌』の一部がアップされていたのみ)でのライブにも関わらず、誰もがその場で歌を覚え、流れ出す1曲1曲に嬉しく感情高ぶらせ、熱狂し続けていたことが、この日のライブの成果を物語っていた。 最後の最後に、再び『天照賛歌』を演奏。♪気が狂いそうなんだ 夢幻泡影の箱の中 まだ心踊るなら きっとそれを希望と呼ぶんだ♪。サビでは会場中の人たちがGenoと共に歌いながら、熱狂の渦の中へ思いきり溺れていた。誰もがその瞬間を忘れたくない記憶としてその身へ刻むよう、気が狂いそうなほどの熱狂を持って暴れ祭っていた。その興奮の讃歌が、何時までも何時までも胸に響き続けていた。 21gの物語はまだ始まったばかり。まだまだ遅くはない。この暴走列車へ共に乗り込み、一緒に翠玉緑な未来の景色を見続けようじゃないか。(TEXT/長澤智典)