sukekiyoがMERRY、神聖かまってちゃん、鳥肌実、妖精帝國とイベント!SPコラボも
DIR EN GREY 京(Voice)が率いるsukekiyoによる初興行「異形の間」が、10月4日(土)に東京・赤坂BLITZにて開催された。 独自のスタイルを徹底的に追及する人間達による、世間に噛み付く姿勢を貫く人間達のための“超異色”イベントとして集められた出演者のトップバッターを飾ったのは、京と師弟関係にあるガラ(Vo)率いるMERRY。 緞帳の隙間からガラの姿が現れると場内からは拍手と歓声があがる。妖艶かつレトロなサウンドで場内に昭和感を漂わせながらシックなナンバーが披露され、観客も思い思いに身体を動かしていく。学習机、墓参り手桶、柄杓といったMERRYならではの小物を使いながら観客を煽り、「異形の間へようこそ」と声を掛けるガラ。人気ナンバ『不均衡キネマ』では「踊れ!狂え!」の声に応え、ダンスでフロアが揺れる。4曲目『絶望』が終わるとガラがステージから突如姿を消し、『頭がザクロ』のイントロが始った瞬間に舞台に現れたのは京。あまりに突然の事態に場内は一瞬騒然とするも、ここ一番の歓声へと変わり、 “京”節炸裂のステージが繰り広げられた。予てから「MERRYとは何か面白い事を」と語っていた京の発言が形に成った瞬間だった。その後、ネロ(Dr)が「全身全霊で盛り上がっていきましょう!」とヒートアップした会場を煽り、最新シングル『梟』まで大満足、大充実のステージとなった。 二番手には登場したのは神聖かまってちゃん。個性的なキャラクターが集結したまさに“異形”集団とも言える彼ら。音楽的な表現力もさることながら、MCを炸裂させるの子(Vo/G)、滑舌が悪いながらもお構いなしで観客を煽り立てるmono(Key)との掛け合いも見所となったステージ。「こんな対バン初めてだね!」とみさこ(Dr)が発すると、「本当に僕はワクワクしているんですよ!」と語り、場内を見渡すの子。「今日は黒い服の人が来てるね。あ!佐藤の葬式の為に集まってくれたのね」と即興のMCと共に『夕方のピアノ』を披露。ステージで起きる全てのことが“事故”なのか“故意”なのかも分からない程の破天荒さを繰り広げながらも、「ライヴっていうのは一瞬一瞬が楽しいんだ。引きこもりをしてても家から出てきて吐き出すものがあればいいんじゃないかなって思うから、吐き出せ!」と煽り、『ロックンロールは鳴り止まないっ』で会場は更にヒートアップ。独特な世界観とテンポで完全に支配されたステージはあっという間に終わり、いつまでも去ろうとしないの子をちばぎん(Ba)が担いで退場。最後の最後まで目の離せないステージが繰り広げられた。 イベントも中盤に差し掛かり登場したのは、鳥肌実。「笑っていいとも!」のオープニング曲を彷彿とさせるSEの中、鳥肌印の特効服に身を固めた鳥肌実がマイク一本で登壇。独特かつ刺激的なテーマトークに加え、パネルを使ったパフォーマンスに観客は音楽ステージとは異なる空気感を堪能。シーンの中で異色さを放つ一人として君臨する鳥肌実もまた社会に噛み付き続ける姿を強烈に残した一夜になった。 クラシカルかつゴシックなSEを響かせながら登場したのは妖精帝國。ハードかつヘヴィなサウンドをバックに美声で歌い上げる妖精帝國終身独裁官ゆい(Vo)に、“臣民”と言われるファンを筆頭に場内から歓声と拳があがる。「sukekiyo初興行「異形の間」。このような素晴らしいステージに立てたことをとても嬉しく思う」とゆいが挨拶し、「我々はどこのイベントに出てもアウェイだ。だがしかし、今日は「異形の間」。誰がアウェイだかわからんな。我々の異形の一員として最高のステージを届けようではないか」と語ると、ハードなナンバーから一転、しっとりとしたメローなナンバーとして最新曲として『Elusion』を歌い上げた。ステージを縦横に動きながら時に激しく、時に妖艶に魅せる。アニメ「未来日記」のオープニングテーマ『空想メソロギヰ』を含め全7曲を披露し、次に登場するsukekiyoへと舞台を渡した。 「異形の間」の最後を飾ったのは主催者でもあるsukekiyo。劇場ブザーが始まりを告げ、静けさの中でメンバーが登場。最後に姿を現した京(Vo)が定位置につくと、ステージ中央で円状に集まった5人のサウンドが静寂を破り、『elisabeth addict』のアコースティック・ヴァージョンでsukekiyoのステージが幕を開けた。中央には、唄うことだけでなく音楽を全身で表現する京の姿が在り、一人でいくつものサウンドを創り出す匠(G/Piano)、独特な空気感を纏うUTA(G)、身体の奥深くから湧き出る音を体現するYUCHI(B)、サウンドの軸を担う未架(Dr)が囲む。1stアルバム『IMMORTALIS』に収録された楽曲で構成される中で披露された新曲は、哀愁感の中に突然現れる激しさを持ち合わせる楽曲で、新たなるsukekiyoの音像を感じた人も多いだろう。そして、sukekiyoならではの姿が導き出されたのは『hemimetabolism』から『烏有の空』の流れ。メロディラインの美しさが際立つ楽曲には創り出せない、声すらも“楽器”の如く鳴り響かせながら繰り広げられる表現の世界と、ステージ全体が包まれるような映像と照明による演出は圧巻だった。そして、終盤に差し掛かった『斑人間』を唄いあげた京はおもむろにマイクを置き、ステージを去ると代わって姿を現したのはMERRYのガラ(Vo)。鍔の広いハットを目深にかぶり、全身黒尽くめの衣裳をまとったガラの登場に場内は息を呑み、特別な夜でしか観られないシーンを目撃することが出来ただろう。風物詩ともなったリズムセッションを経て、再びステージに姿を現した京は『in all weathers』を唄い上げ、「おやすみ」と一言を残し、「異形の間」は幕を閉じた。 sukekiyoは、明日より<sukekiyo 二〇一四年公演「雨上がりの優詩」>と題された単独公演をスタートさせる。より深く、より濃厚な空間を堪能したい貴方は、是非この機会に脚を踏み入れてみて欲しい。(ライブ写真(10/4 赤坂BLITZ)/尾形隆夫) ※DIR EN GREY名曲はドワンゴジェイピーで