浜田麻里デビュー30周年満員御礼で年内終了
今月1日の広島からスタートした浜田麻里30周年全国ツアーのFinalが、24日夜、北海道札幌市のZEPP SAPPOROで行われた。 今年はデビュー30年の節目の年。8月にはベスト盤『INCLINATIONⅢ』を発表、約20年振りとなったテレビ出演などでその圧倒的な歌唱力と存在感で度肝を抜いた。息も白い寒さの中、約800名の超満員。興奮と陶酔のツアー最終日、全22曲を熱唱した札幌の夜をレポートします。開始前から「麻里」コールが起こる熱気の中、真っ白なロングドレスで颯爽とステージに現れると割れんばかりの大歓声で会場が揺れた。 幕開けは88年のシングル『Forever』、続く2曲目で『Nostalgia』とくれば、盛り上がらないわけがない。ソウルオリンピックのNHKイメージソング『Heart and Soul』、かなり久々にライブで披露された『Heaven Knows』など、時代ごとの代表曲それぞれがそこに居た一人一人の“あの頃”を瞬時に蘇らせていただろう。自分の中に記憶された通りの音楽が目の前にある幸せ、自然と体を揺らし、一緒に歌い、拳を突き上げるその様は本能以外のなにものでもない。恥ずかしいからなどと斜に構えたふりは、誰にも出来なかったはず。 MCでは「30年間に生み出してきた膨大な数の曲を振り返ると、気恥ずかしさはありますが、後悔の時期というのはありません。30年間本当にいろいろな事がありましたが、どの時代にも未来の日々にいつもどこかで期待する自分がいました。だからこそ新しい曲が次々と生まれていったんです」と語った。 ここからセットリストはバラードへと移行する。突き抜けるようなハイトーンが魅力と賞賛される場面が多いのだが、実はその真逆にある繊細で綿密に練られたコーラスワークも得意とするのが浜田麻里だ。ここ数年のライブで密かに楽しみにしている一幕が、実はこのアカペラの場面。コーラスであり実妹のERIと織り成す繊細で美しい『Over The Rainbow』は、まさに匠の技。観ているこちらがどこで息を吸っていいのか躊躇するほどの静寂さだ。 後半は激しさとハイトーンが炸裂するパワー曲が連続の5曲。ヘヴィーでパンチの効いた近年の代表曲と呼べる『Stay Gold』『Momentalia』と畳み掛ける姿は神々しく、まさに圧巻のステージング。「これから厳しい寒さに向かう時期ですが、それに備えて皆さんの心と体を温めたいと思ってやってきました。皆さんも気持ちを声に乗せて私に伝えてください」と話すとコールアンドレスポンスで熱を確かめ合い、自身初のシングル曲『Blue Revolution』を熱唱。会場のボルテージは最高潮に達した。 絶対的な歌声と存在感は勿論だが、それを支えるバックミュージシャンも凄腕揃い。綿密に練られたバンドサウンドには、個々の見せ場も潤沢に用意されており、これも浜田麻里のライブの特徴の一つだろう。お互いを知り尽くした戦友が創りあげるサウンドは、日本におけるトップクラスだと確信する。 「明日を恐れずに一歩一歩進んでいきます。決して諦めず、けど欲張らず、でもやるときゃやるぞの精神でやっていけるよう、末永く見守って下さい」と浜田が結んだ。ラストを飾ったのは93年のALBUM『Anti-Heroine』から『Border』。“昨日を翼にして生まれ変わりたい”という歌詞がそこはかとなく胸を震わせた夜だった。 浜田麻里懐かしの名曲も有り!